本多知恵子が急逝してしまった。
突然の訃報は到底信じられるものではなかった。
この頃はスタジオで会う機会も少なかったが、
まさか彼女が病と闘っていたとはまったく知らなかった。
僕の中にはとにかく明るくて元気な知恵子しかいない。
かつて『あかぬけ一番』という作品から生まれたユニット
『CHOKI』(井上和彦 荒川美奈子 本多知恵子 僕)が活動していた頃は
彼女が振り付けを担当しライブをやったものだ。
自宅にお邪魔しお母さんの手料理をご馳走になったこともあった。
春を迎えようとしている時に何故このようなことが…
あまりに過酷だ。
泣き言を言わない彼女が
どれほど苦しみ無念だったかと思うと言葉もない。
もっと一緒に仕事がしたかった。
もっともっと話したかった。
なんの力にもなれなかった僕だが、
せめて彼女の冥福を心をこめて祈ろうと思う。
49年間、本当におつかれさま。
どうぞ、ゆっくり休んでください。
心やすらかに…